IMOZURU 公開 — 1 つのアドレスから調査ループを自律実行し、報告書 PDF まで
ChainAnalyzer に IMOZURU (芋蔓) を追加しました。 1 つのアドレス (または トランザクション) を入力するだけで、資金の流れを芋づる式に自律追跡し、 調査報告書 PDF と 調査ケースまで生成します。 Business プラン以上でご利用いただけます。
何が変わったか — 分析官の時間を返す
これまでの調査は、ツールの上で人が同じループを回す作業でした。 アドレスをスキャンし、グラフを眺め、次に辿るアドレスを選び、意味のない先だと分かったら戻り、 最後に辿った経路を報告書に書き起こす。1 件の調査でこのループを数百回繰り返すこともあります。
IMOZURU は、このループそのものを製品側で実行します。 検知ルールが増えたのではありません。増えたのは「次にどこを見るか」を決め、 「ここで打ち切る」と判断し、「辿った経路を文章にする」という、 これまで人の手に残っていた工程の自動化です。
- 起点の解決 → スキャン → グラフ取り込み → 終点探索
- 次に辿るアドレスの選定と、遡上を止めるかどうかの判断
- 調査報告書 PDF の生成と、調査ケースの自動作成
ブリッジを経由した痕跡が残っていない場合でも、チェーンを跨いで関連するアドレスを関連づけて探索します。
実走の記録
当社が発見・公表した約 8 億円規模のアドレスポイズニング・ネットワーク の起点アドレスを 1 つだけ入力して実行した記録です。
- 約 12 分で 71 アドレスを自律発見
- うち終端 57 件 (それ以上遡上しない到達点) / インフラ 5 件
- 同一運営者の「確認済み」判定 4 件
取引所・DEX ルーター・ブリッジに到達した枝は、そこで自動的に遡上を停止します。 巨大なハブをそのまま展開すると無関係なトラフィックが大量に流入し、調査が壊れるためです。 終端は「資金が消えた場所」ではなく、次に誰へ照会するか / どこで追跡を再開するかを示すマーカーです。
※ 件数と所要時間は、対象ネットワークの形・外部データ提供元の応答状況・与えた予算によって変わります。 同じ入力でも常に同じ件数になるとは限らず、上記の数値を再現保証するものではありません。
出力の要点
IMOZURU の出力は、機械が観測した事実と AI が書いた解釈を混ぜません。
- 章ごとのラベル — 調査報告書は 8 章構成で、各章の見出しに AI 生成 または 機械抽出 のラベルが付きます。 法的手続や届出に用いる際は「機械抽出」の章を原典として裏取りしてください。
- 確認済み / 推定の分離 — 同一運営者の同定は、直接観測に基づく「確認済み」と、 状況証拠を合成した「推定」を分けて出します。 確信度スコアは確率ではありません。「80」は「80% の確率で同一運営者」という意味ではなく、 どのシグナルがいくつ揃ったかの相対的な強さを示す内部指標です。
- 資金規模は下限値 — 報告書に載る 3 つの指標は、いずれも 「観測できた取引だけを集計した下限値」です。観測できなかった経路は含まれません。 定義が一意に定まらないため「被害総額」という語は使いません。
- 調査ケースの自動生成 — 完了時に、発見したアドレスをまとめた調査ケースが自動生成されます。 どのアドレスから何ホップ目にどんな理由で発見されたか、根拠となった取引ハッシュまで残るため、 発見の経緯を後から検証できます。Enterprise プランでは、疑わしい取引の届出 (STR) 支援パッケージへ接続できます。
プランと制限
- Business プラン以上でご利用いただけます
- 調査中に実行したスキャンの件数分だけ、月間スキャンクォータを消費します (エラー・タイムアウト分は計上しません)
- 探索は時間予算・ホップ数・スキャン数の三重のガードで必ず有界です
詳しくは
- IMOZURU ドキュメント — 使い方、出力の読み方、深堀りモード、対応 10 チェーン、FAQ
- 約 8 億円規模のアドレスポイズニング犯罪ネットワーク — フォローアップ調査 — 実走の起点になった公開調査
※ 当社の検知技術のうち、インサイダー取引検知 (公表前時間窓分析)、ML 判定ゲート、 クロスチェーン資金追跡・同一運営者推定について、2026 年 7〜8 月に計 4 件を 特許出願しました(審査係属中)。
※ IMOZURU の出力は調査の参考情報を提供するものであり、法的判断や届出要否の判断は利用者側で行ってください。